A広告社の腕利き社員は、若く美しい妻を得て、独身生活に別れを告げたばかりだった。
健康で、仕事も順調。順風満帆の人生に何の不満も、不安もないはずの彼が、新婚一週間にして突如失踪した。ひとりとりのこされた若妻は、夫の行方をさぐるため、深い謎の中に踏み込むべく、古都金沢へ旅立つ。夫は何のために失踪したのか、あるいは失踪させられたのか?
北陸の冷たい風光を背景に、追いつめられた人間の孤独と恐怖を描きつくし、恐ろしい緊迫感に読者を引きこんでゆく傑作。過去何度も映画化され、著者自ら「僕の代表作」だと宣言する作品。
やっと読み終えました・・・さっき。
昨日たまたま電車に乗る機会があり読み始めたら止まらず、家に帰ってからも珍しくテレビを付けずに読みふけり、後半はページをめくる速さに自分でもビックリなほどはまりました。
まさに2時間サスペンス的な話の展開。
途中まで犯人の予測が出来ない・・・とういうか二転三転する物語の進み方はさすが元祖ミステリー作家松本清張です。
個人的には、この主人公・禎子は前半おとなしい印象だったのが、新婚にして主人が失踪し傷心であるにもかかわらず独自に夫の行方を捜すその強いひたむきさに女性としての憧れを感じました。そんな状況にはなりたくないけど。
でも最後はやっぱりお決まりの断崖絶壁のシーンだった・・・。
なんでだろ?
人里はなれた最果ての地だと人はなにもかもさらけ出したくなるのだろうか?
まだ母の本棚にはカビの匂いのする松本清張の本が何冊かあります。
「黒い画集」「黄色い風土」等等。
どれもあたしにとっては重そうで手が出にくいけど今回結構面白そうかったからまた読もうかな。
読み終わるのは春頃になりそうだけど。(遅)
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